デルタ株への対策について

デルタ株への対策について


2021年8月、東京オリンピックが終了し第5波と呼ばれる新型コロナウイルス罹患者増加の真っ最中、緊急事態宣言の中、新型コロナウイルスの主役はインド由来のデルタ株へと置き換わり、東京では95%以上だとされています。

置き換わりとは今までのウイルスよりも感染力が強いため既存のウイルスが広がれず淘汰されることで、これは自然界の掟です。2021年8月はデルタ株が有意ですが数年後は違う株が有意になっていると思われます。


今わかっているデルタ株の怖さは大きく2つあります。

1.感染力(受容体への結合力)の強さ

新型コロナウイルス表面のスパイクたんぱく質と呼吸器系の細胞表面にあるACE受容体が結合することで感染しますが、このスパイクたんぱく質にL452Rと呼ばれる遺伝子変異が起こったことで、結合力が従来型と比べ非常に強く確実に結合するようになり、少量のウイルスでも非常に感染力が強くなっています。また、結合力が強いので少量でもウイルスを吸い込むとより重症化しやすいと言えます。

2.ウイルス量の多さ

  中国の論文では体内のウイルス量は今までの1000倍と発表されました。

これは言い換えれば今までよりも強い感染力を持ったウイルスが患者の咳などの飛沫から今までよりも多く排出されるということで、罹患者急増の原因となっています。


変異ウイルスへの対策として

デルタ株は感染力が強く、重症化のリスクも上がっています。

1.ワクチン接種

ワクチンはこのスパイクタンパクを覆いこみ結合させないようにする抗体を体内で作らせるmRNAワクチンが主流で、デルタ株にも一定の有効性が示されています。

ただし、ワクチン接種しても感染します、重症化には効果ありそうです。

2.マスク、手洗い、密を避ける

対策は何も変わりませんが今まで通りではありません、今まで以上に慎重に対応してください。空間に漂うウイルス量も多くなっているので換気にも注意しましょう。


今後さらに新しい変異株の出現も想定されますが、エンベローブのあるRNAウイルスには変わりありませんので、対策は今までと同じで大丈夫、引き続き感染予防策を今まで以上に徹底しましょう。


ウイルスの変異は今後も起こるので、数年後にはこの文章も古いお話になっていて、悪い方向に変異するかもしれませんし、良い方向に変異し置き換わるかもしれません。

誰も予想はできませんが、あの時は大変だったな、と思い出話ができるような世の中になっていると期待したいですね。


それまでは

マスク、手洗い、密を避ける、アルコール除菌や抗菌・抗ウイルス対策も同じです。

慎重に丁寧に今まで以上、徹底しましょう。


本稿は2021年8月23日における資料と状況をもとに寄稿しています。

今後様々なことが解明し変わっていく可能性があることを念頭にご閲覧ください。


公益社団法人 東京都臨床検査技師会 業務執行理事  副会長 杉岡 陽介

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